その封筒は、ある朝、何気なくポストに入っていた。
白くて、少し厚みがあって、差出人には淡々とこう書かれている。
――税務署。
田中 恒一は、その文字を見た瞬間、胸の奥がきゅっと縮むのを感じた。
まだ何も起きていない。
なのに、心臓だけが先走る。
「……なんだよ、もう」
独り言が、事務所代わりの自宅リビングに落ちた。
田中は個人事業主だ。
独立して三年目。売上は少しずつ伸びている。
仕事は忙しい。依頼も増えている。
なのに、なぜか気持ちは晴れない。
黒字だと、帳簿には書いてある。
けれど、通帳を見ると、思ったほどお金は残っていない。
「こんなはずじゃ……」
封筒は、まだ開けていない。
ただ机の上に置いてあるだけだ。
開ければ、何かが始まってしまう気がして。
税金。
それは田中にとって、「よく分からないけれど、怖いもの」だった。
ちゃんと申告しているつもりだ。
会計ソフトも入れている。
ネットで調べながら、見よう見まねでやってきた。
――たぶん、大丈夫。
その「たぶん」が、胸の奥で何度も反響する。
事業を始めたときは、こんなことは考えなかった。
仕事が取れるか。食べていけるか。
考えていたのは、それだけだった。
いつの間にか、
「税金が怖い」
という感情だけが、後から静かに追いついてきた。
田中は、封筒に手を伸ばし、止めた。
まだだ。
今日は忙しい。
後でいい。
そう思いながらも、視線は何度もそこに戻る。
税金は、まだ来ていない。
でも、不安だけは、もうここにあった。
――知らない、というだけで。
その日の夜。
田中は、パソコンを開き、検索窓にこう打ち込んでいた。
「税金 よく分からない 不安」
それが、すべての始まりだった。
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